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アニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」
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たまたまGyaOで見たアニメですが、これがまあ、予想外に面白かった。評価は5点満点で4点です。ネタばれになるので、あまりこまごまとは書きませんが……
「思春期症候群」とか「中2病」とか「シュレディンガーの猫」とか「量子力学」とか「ラプラスの悪魔」とか……総じてなんじゃこりゃ?って単語が飛び交う内容ですが、どうなって行くんだ?この話と、興味をかき立てられ、実に面白かった。また、登場人物が、いずれも、身近にいそうでもあり、かなりのくせ者揃いであり、やはり「面白いストーリーの実現」には、魅力的な主人公やヒロインが必要である、いうことでしょうね
最初、このアニメに興味をもったのは、実はそのタイトルの長さです
もちろん文学史の全てを知ってるわけではないのですが、この手の長いタイトルは、1968年にアメリカで出版され、翌年の昭和44年には日本でも出版されたフィリップ・K・ディックのSF小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」(ハヤカワ書房)が最初ではなかろうか?と記憶します
もちろん、この作品のタイトルを見れば、本作が「アンドロイド~」に何かしらのリスペクトをしているというのはわかりますがね
「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」は、主人公が脱走した人造人間を狩る賞金稼ぎという設定で、人間そっくりである人造人間を追い詰める過程で、「そもそも人間とは一体何なのか?」という極めて本質的な問題を問いかける内容となっています
「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」は、SF小説としてはベストセラーというほどにはヒットはしませんでしたが、1982年に制作された、ハリソン・フォード主演のSFアクション映画「ブレードランナー」の原作になってます
映画「ブレードランナー」も大ヒット……というほどではありませんでした(むしろ興行的には大コケ)が、世界中にコアなファンが生まれ、2017年になって続編「ブレードランナー 2049」が制作されるに至りました
そう考えてみると、本作品も、人間の本質、例えば「認識されることで存在する」などといった哲学的なテーマへの踏み込みを深くみせており、「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」というタイトルだけでなく、小説の内容の面でも、多分に影響を受け、リスペクトした結果ではなかろうか? などと思う次第です
アニメ=ガキの見るモノ……という一種の固定概念は、ホント、昭和以前の話になってますねぇ。芸術性だけでなく(←ここいらはディスニーや手塚治虫もめざしていた)、その表現や思索においても、単に「手段がアニメである」という以外は問えなくなってきている。改めてそんな気がします。
まあ、見た目がマンガちっくであっても、内容は文学だったり哲学だったりする、ってことですわ
#青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない
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