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映画「武士の一分」

武士の一分=☆☆☆☆/☆☆☆☆☆

2006年の作品になるんですねぇ。巨匠・山田洋次監督による藤沢周平時代劇三部作のトリ・完結作です。主演はキムタクこと木村拓哉で主人公の三村新之丞を、当時、宝塚歌劇団を退団した壇れいが主人公の妻の加世を演じてます。壇れいはこれが銀幕デビューとなりました

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Spoiler Alert!

ストーリーから映像、俳優たちの演技……非常に完成された、よい作品だと思いますね~。大ヒットして、各種賞も総なめだったようですが、それも納得の作品ではないでしょうか? 

なかでも、やはり、キムタクが非常にいい演技をしています。三部作の中の主人公の中では、一番、自然な庄内弁スピーカーなのではないでしょうかね?まあ、あたしゃ庄内弁ネィティブではないんで、厳密な判断はできませんが……。とにかく、キムタクの演技が素晴らしいですよ。この作品は都合何回か見ましたが、その度に「いい俳優だなぁ」と思いましたね

この作品で思い出すのは、当時だけでなく、いまもそうですが、キムタク主演であることへのいわれなき「バッシング」ですね。その代表的な批判に曰く「キムタクは何を演じてもキムタク」……果たしてそうですかね?店主は、途中からは「三村新之丞」としてしかスクリーンを見てなかったですけどね……わかりにくいか!

それはまあ、こういうことなんですよ

木村拓哉さん=キムタクは、当時、人気アイドルグループのメンバーとして芸能界に君臨して、ドラマだ、バラエティーだ、歌番組だ、CMだ……と、連日連夜、ありとあらゆる媒体に露出していたわけですよ。その「見慣れたキムタク」が、いきなり髷をアタマに載せてスクリーンに登場したからって、いくらなんでも、その瞬間から江戸時代末期の海坂藩士にして毒味役の「三村新之丞」には、だれも見えないでしょうよ

例えば、海外の俳優でその高い演技力で知られるロバート・デ・ニーロにしたって、画面に登場した瞬間からいきなり「若き日のドン・ヴィト・コルレオーネ」や「鹿撃ちのマイケル」には見えないでしょーー。それと同じことですがな。映画の物語が進むにつれて、俳優と登場人物が一体化していき、そこへ見ているこちらが感情移入出来るようになる……これがすぐれた演技者なのでは?と、アタクシは思うわけですわ

そんな意味では、繰り返しになりますが、本作品におけるキムタクの演技は実に素晴らしい、と強調したいですね
 
もちろん、演技などに関しては、アタクシは全くの素人なんで、この見立てが「間違っている!大間違いだ!どこを見てやがるんだ、このトンチキ野郎っ!」とでも言われれば、それはそれで「ごめんなさい」するしかないんですけどね

まあ、要するに、この作品に関していうなら、「キムタクだからダメ」というような偏見を前提とした思考停止は、極めて愚である、ってことですな。この作品で、アタクシが逆に一番、違和感を感じたのはむしろ、徳平役の笹野高史でしたね。いつもなら、当たり前のように背景に溶け込んでしまうかのようであり、それでいて確実な存在感を見せているのが、この作品では、妙なオーバーさ、演技過剰感が残りましたよ

最後におまけですが、三部作の中では、一番、雨が降っているような印象が残りましたね。それと、ツブ貝。好きですが、毒があるんですね~。そういえば知ってました?春の花見のシーズンに、青森市の合浦公園で独り言を言うと、1回につき200円取られるんだそうですよ……

ツブ焼き=200円

……今はもっと高いかなぁ……。伊奈かっぺいさんの鉄板でした。そうそう、梅雨時は食品の衛生管理、特にノロウイルスに気をつけましょうね

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