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映画「フォードvsフェラーリ」

フォードvsフェラーリ=☆☆☆☆/☆☆☆☆☆
 
1960年代後半、アメリカの自動車メーカー・フォードが、イタリアの自動車メーカー・フェラーリを買収しようとしたら、フェラーリの社長、エンッツォ・フェラーリに袖にされたんで、腹いせに、当時フェラーリが「常勝」だったフランスの自動車レース「ル・マン24時間」で「フェラーリに勝て!」と檄を飛ばされた2人が、最終的にル・マンでフェラーリに勝つ……ってな話です(……って端折り過ぎか!まあ、なんじゃこれは?と思う方は映画館に行ってください……笑)

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Spoiler Alert! 

どうも実話をベースにしているようです
 
マット・デイモン演じる主人公の1人、キャロル・シェルビーは元F-1レーサーでもあるんですね。wikiによると、F-1参戦は1958~1959年の2シーズンで、1959年には、この映画にも出てきますが、「ル・マン」で優勝しているようです。心臓病のためレーサーを引退した後は、レーシングカーデザイナーとして活躍したようです
 
クリスチャン・ベイルが演じるもう1人の主人公、ケン・マイルズは車の修理工場を営みながらレースをやっているイギリスからの移民のようです。劇中でも「ブルドック」とも呼ばれてますしね。wikiのページがないので、その人となりはようわからんです
 
この映画の中でも出てきますが、アメリカの自動車レースは、基本、オーバル(楕円形…陸上競技場のような感じ)です。有名な「インディ500」もそうですが、立体型の楕円コースをひたすらぐるぐる回ります。国内で例えるなら「競輪場」のようなもんです。ぐーぐるさんの地図で見るとこんな感じです
インディの場合は、この1周は2.5マイル(約4キロ)あるそうです。インディ500の場合だと、このコースを200周=500マイル(約805キロ)するそうで、レースの平均周回時速が予選で時速362キロ、決勝で時速354キロを超えるそうです(←いずれもwikiから)。「世界最速のカーレース」などとも言われてますが、納得のスピードですね
 
コーナーにはバンク(傾斜角)がついていて、直線でだーーーーーーーっとすっ飛ばして、猛スピードでコーナーに入っていっても、そのまま外側に吹っ飛ぶこともなく……って、違うな(笑)
 
普通なら吹っ飛びますが、バンクを利用して直線での加速を生かしつつ、コーナーを回って直線でさらに加速していきます。しかしまあ、このスタイル、理屈から言えば、コースの直線部分でマシンの限界まですっ飛ばして、そのままの勢いを生かしながらバンクを巧く使ってコーナーを回り、さらに次の直線で加速していけば、どんどんスピードは上がっていきますわなぁ
 
……って粒子加速器じゃないんだから(笑)車の性能もあるし、ましてや、他人の車と競い合うレースなんだから(笑)
 
そういうわけで、実際のレースでは、コーナーの入り口や出口、バンクで車同士が接触して吹っ飛んだり、コーナーを曲がりきれずに壁に激突したり……と結構、派手です。事故は予選・決勝を通じ、毎年のように起こり、亡くなったドライバーも結構います

ま、それはともかく……アメリカの自動車レースはインディ500に代表されるオーバルコースが主流です
 
一方で、ヨーロッパのレースは、今回の映画のミソでもある「ル・マン」にしても、F-1で有名な「モナコGP」にしても、ぐねぐね曲がったコースで行われます(←ちなみに、この「ル・マン」と「モナコGP」と「インディ500」は、「世界3大カーレース」と言われています)。まあ、この「ル・マン」はコースの2/3が、「モナコ」にいたっては全コースが公道なので、ぐねぐねしてるのも当たり前なんですがね。ちなみにヨーロッパでも普通のカーレース(オートバイレースもそうですが……)は、コースが外とは接していないクローズドサーキットで行われています。あ、ラリーは別ですよ。ラリーはもっぱら普通の道を走るレースなので

ヨーロッパのサーキットは、一般的にコースがぐねぐね曲がった部分と直線部分の組み合わせで出来ており、マシンの「トップスピード(まあ、最高速度、ですね)があれば勝てる」って……つまり、速けりゃ勝てる、という単純なものではありません。レーサーに加速・減速・コーナーリングと様々なテクニックが要求されるだけでなく、もちろん、ライバルとの「駆け引き」なんぞも大事な要素となります

もちろん、同様のスキルがインディ500では必要ないのか、というと、そうではなくて、十分に必要ですが、まあ、そうは言っても、F-1カーとインディカーでは、求められるテクニックは相当異なるでしょう(……って、どっちも運転したことはないけどね)

よく言われることですが、ヨーロッパのレースファンにとって、オーバルを走るアメリカのレースは「ぐるぐる回るだけで退屈」で、アメリカのレースファンにとってヨーロッパのサーキットでのレースは「スピード感もスリルもなくて退屈」だそうです(←ちなみに日本国内で、オーバルコースでのレースについて、「(ぐるぐると回ってて)ミズスマシのようでつまらない」と言って顰蹙を買った県知事が居ましたけどね……
 
まあ、そういうわけで、アメリカとヨーロッパではカーレースのコースすら違っているわけでして、同じ「自動車」というものを使って競い合うレースにしても、まったく別物だと言っても過言ではないんじゃないでしょうか?
 
まあ、長々とカーレースの話を連ねてきて、一体、何が言いたいか?というと、フォード(アメリカ)が、フェラーリ(イタリア)に挑むというのは、それぐらいの「異種格闘技」である、ということです。まあ、本編でもところどころで顔を出しますが、この映画の見どころには、そんな、アメリカとヨーロッパの「文化の違い」にもあると思います
 
ちなみに、調べたところ、アメリカ人のF-1レーサー(1回でも決勝に出場した人)はこれまでに160人ぐらいいるようですが、チャンピオンとなったのは、1961年のフィル・ヒルと1978年のマリオ・アンドレッティだけなようですね
 
最後に、映画の中で盛んに登場する「リー」が、後のフォードの社長、クライスラーの会長となったリー・アイアコッカである、というのが個人的にはツボでした

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