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映画「スキャンダル」

スキャンダル ☆☆☆☆/☆☆☆☆☆

2019年のアメリカ映画です
2016年にアメリカのFOXニュースで実際にあったセクハラ事件を取り上げたものです

This blog has written in Japanese almost all topics. I think this blog is also fun for non-Japanese speaker. So please translate this articles by using "Translate" that puts on the right side of this blog page and enjoy. Thank you for your coming. 
Spoiler Alert!

見終わって、ナンとも嫌な気分になりました。それは、どうにも「オトコですみません」といった感じです。権力で女性を性的に支配しようとする……げんなりでした。ナンともオトコとは醜い浅ましい生き物であることよ……と

さて……本編の舞台・アメリカのFOXニュースというのはケーブルテレビ局ですね。全米をカバーしています。2001年の同時多発テロを契機に、CNNからニュース局首位の座を奪い、2018年にMSNBCに抜かれるまでは、全米ナンバーワンのニュース専門局でした。一週間の視聴者数が154万人ともwikiには書いてあります。この数字がどの程度のものなのかは、残念ながらわかりませんが、全米2位というだけも、大した数でしょうね
その報道スタイルは、3大ネットワークなんかと比較すると「保守的」というか「超保守」で、視聴者も男性、高齢者、白人がメインだそうです

そんなニュース局のCEO(Chief Executive Officer=最高経営責任者)が、局の女性キャスターにセクハラをしていた、ってな話です……

ポストをダシにしたセクハラ……まあ、性行為の強要ですね

その手口は、この映画によらず、世界中共通です……キミはとっても優秀だ。だから、キミにふさわしいポストを用意しようと考えている。ついては、キミとはもっと深く理解しあわなければならない。そうすれば、今よりもっと素晴らしい関係が出来ると思うんだ……とかなんとか

要するに「寝れば(ヤラせてくれれば)仕事をあげよう」……いや、違うな。「性的奉仕をしてくれれば、ポストをあげないワケでもない」ってな話ですよ

ホント、世界中、どこにでもある話です、残念ながら……ナンとも、男とは醜い生き物であることよ……

その「醜い生物」=ロジャー・エイルズFOXニュースCEOを、アメリカの俳優・ジョン・リスゴーが、実に、憎々しいまでに怪演しております(←今回ので知りましたけど、ジョン・リスゴーってNY州生まれでハーバードを卒業してんですね~。すごいなー)

権力を笠に着て、女性への認識・評価はセックスの対象とだけ。関心事も、プロポーションなどの「見てくれ」だけで、その人格や知性などの中身は問わない……いや、むしろ、知性や教養があってはむしろ不都合みたいな?

何はともあれ、女性の存在意義は、ただ、ヤレればいい。それだけ。ホント、どの国の、どんな業界にも、必ず居ます、そういう輩……ああ、そうでした。そういえば確か、アメリカ合衆国って国の、現役の大統領がそんなヤツでしたわ……

アタクシは人並み以上に性欲もあり、女性も大好きですが、「力ずくでまで」コトを致したいとは思いませんねぇ。暴力を使ってはもちろんのですが、地位や権力……生憎とそないなものとは縁自体がございませんが……そないな「力」を使ってまで、コトに及びたいとは思いませんね

女性をモノのように扱って、跪かせて、犯すようにセックスして……

セックスというものは、もちろん「生殖行為」でもありますが、人間にとっては、人間同士の……それは仮に同性同士であっても、ではありますが……「コミュニケーションの一手段」だと思ってます
ので、仮にそこに「愛」はなかったにしても、いざコトに及ぶに至っては、なるだけ対等な関係を保ちながら、一緒である時間を通じ、お互いを高めあう貴重なチャンスとしてキチンと共有したい、などとアタクシは常日頃から思ってます

「愛」がなくても出来るけれど、権力や暴力を使ってまで致したいとは思わない……アタクシはそのように考えます。あくまでもアタクシ個人の意見としては、です

「それ(力ずく)でも、したい」という男が居る、ということは事実ですが、アタクシはそういう考え方を容認は出来ません。「無理やりコトを為す」というのは、相手の人格を端から認めない、ってことであり、そんなことをしてコトに及んでも、アタクシは何も得るモノがない、と思うからです

そういえば、少し前ですが、日本でも「詩織さん事件」というものがありましたね。山口敬之なる元TBS記者が、伊藤詩織さんなるジャーナリスト志望の女性を、就職関係の相談を口実に居酒屋に呼び出し、泥酔させた揚げ句にホテルに連れ込みレイプした、という事件です

この男、最低の男ですね。と思うので、敬称は省略させていただいてます

この事件に関して言えば、そもそも、就職の「相談」に応じるのなら、居酒屋に呼び出して、寿司屋にハシゴする必要は、本来はないですわなぁ。つーか、ほとんどの相談事に関して、居酒屋に呼び出し、寿司屋へハシゴする、というのは、「相談」には必要ない行為ですわなぁ。確かにまあ、「ややっこしい恋愛相談」とかなら、時として酒の力も必要でしょうから、絶対ない、と言い切れるワケではないですけど……

ましてや、泥酔している相手を自分が泊まっているホテルの部屋に連れ込む???

仮に、「想定外に泥酔してしまった相手」をホテルで介抱しなければならない状況に陥ったとしても、だったら、別に部屋を取ればいいだけですわなぁ。19、20の小僧じゃあるまいし。50づら下げた、いいオッサンなわけでしょ?社会経験だって豊富だろうし、そもそも、カネだってあるんだろうし

「李下に冠を正さず」って言うわなぁ。記者のくせにそんな事も知らないのかね?だれでもこの流れに不自然さを感じるでしょ?

結局、若い子に「タダ乗り」したかっただけなんでしょうね、山口某
娘並みに若い子を酔っ払らわせて、しかも薬までつかって泥酔させてコトに及ぶなんぁ、哀れすら感じる卑怯者だよなぁ……

まあ、これまでも、表にこそ出てきてないだけの話で、同じような手口で、あっちこっちの女性に対して、いっぱいヤリ散らかしてると思いますよ、アタクシは。性犯罪を犯すヤツというのは、ほとんどの場合、間違いなく累犯者です。仮に初めてだったとしても、必ず常習者になります
おおよそ世界中で「性犯罪者」というのは同様の傾向=累犯となっています。なので、この山口某も、これまで他で、何度となく「タダ乗り」をしていると、アタクシは確信してます。詩織さん以外には告発者がいなかっただけで

それにしてもTBSのワシントン支局長というのは、ずいぶんとセコい存在なんですなぁ……

おっと、話が脱線してますな。映画の話に戻りましょう

この映画、女性キャスターの主人公3人が登場しますが、全員が白人で青い目、金髪です
 
「白人で青い目で金髪である」ということは、アメリカ人にとっては「魅力的な女性であること」の第一段階、ってワケです。一種の優生思想みたいなもんですよ。白人は優れてる、金髪は美しい……。この裏返しは、まさに、「黒人には知性が無いから奴隷でいい」というような人種差別を生み出してきましたね。まあ、FOXニュースの主な視聴者層も、前述の通り、「白人・男性・高齢者」ですから、この人選は当然でしょうね

しかしながら、この優生思想、ある意味、白人であれば、元々の髪の色がナンであっても金髪にしちまえばOK、ってな、ご都合主義でもあります。元アメリカ大統領候補にして元国務長官のヒラリー・クリントンなんぞはその典型でしょう。彼女が、元々ブルネットだった髪を、「人気のために」金髪に染めているのは有名な話ですからね

主演だけでなくプロデューサーも務めたシャーリーズ・セロンは、実在の女性キャスター、メーガン・ケリーを演じています。ニコール・キッドマンは、同じく実在のグレッチェン・カールソンを演じています。(←2人は実在の2人に似せるため、特殊メイクをしてます。こちらを担当したのは日本人で米国市民権を獲得しアメリカ人になったカズ・ヒロ=元・辻一弘氏ですね)。一方のマーゴット・ロビー演じるケイラ・ポスピジルは、架空の人物だそうです

3人の役割は……

メーガンは「過去にセクハラを受けた(であろう)」人で、そこいらの状況も取り込んだ上で自分の地位を築いた人=さながら、「過去」ということで「月山」でしょうか

グレッチェンは、「過去にセクハラを受け、つい最近まで受けていた」人で、セクハラなどの理不尽に抗ったが故に、降板させられる、という不利益を現在被っている人=たとえるなら「現在」ということで「羽黒山」ですな

ケイラは野心に満ちた人で、成り上がりを狙うが、求められていたのは「能力」ではなく「性」であるという現実に直面する人=作品の中では「現在進行形」ではありますが、これからのことも考えると「未来」。すなわち「湯殿山」ということになります

月山・羽黒山・湯殿山の出羽三山を巡っては、江戸時代から「生まれ変わりの旅」として多くの信仰を集めてきました。確かに、信仰などの手段を持って、内側を変えることは確かに可能です。それを以てして、厳しい現実に、しっかりと立ち向かっていく……そういうことも大事でしょう

しかしながら、自分だけが変わったところで、世の中全体が変わらなければ、「生きづらい世の中」の本質は何ら変わりません。実際、詩織さんのケースでもそうですが、「立ち上がり闘っている人」を冷笑し誹謗中傷する「闘わないヤツら」は実に多い。一度「闘い」を宣言すれば、そういったヤツらがよってたかって繰り出してくる無責任な暴力にもさらされます。言われなき執拗な誹謗中傷に、ココロが折れそうにだってなるでしょう

その一方で、「闘わないヤツら」には時間と力が有り余ってます。まあ、そりゃそうです。闘うことには多大なエネルギーが必要ですが、それはしないワケだし、人は、自分がその穴に実際に落ちるまでは、「自分が穴に落ちていること」なんぞは想像すらせずに、すべては他人事として、ナンの痛みの感じず生きて行けるわけですから

この映画を見終わった後に、どうにも口の中に、とある苦さが残り、いつまでも抜けなかったというのは、おそらく、このセクハラ事案に関しては、ロジャーの急死もあり、実質勝訴的な「和解」となり一見、一件落着になってはいるのですが、訴訟の背景にあるオトコが支配する社会構造自体に関しては、後にも先にも、ナンの変化もなく、この事件でさえも、所詮は一過性のこととして忘れ去られていくんだろうなぁ……という思いがあったから……なのだと、今となっては思います

なので……
「白人・青い目・金髪」=魅力的、と同じように、政治や経済、社会の各分野において「男=決断力がある」とか「男=女より優秀」みたいなステレオタイプ的発想は、もう止めにしようじゃありませんか。男女の本質的平等の実現!それがなによりも必要です。その完全実現こそが、我々が至急取り組むべき事案の一つです

男女の本質的平等……それを実現するためには、まずは「教育」が大事でしょうね。男と女は違ってるけど、本質的には平等である……まさに、日本国憲法の理念じゃござんせんか

まあ、いろいろ脱線しましたが、そないなことを考えさせられた映画でした

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