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映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 ☆☆☆/☆☆☆☆☆

 言わずと知れた「鬼滅の刃」の劇場版、映画です。2020年12月10日現在で、全国で絶賛上映中です。まさに「進撃の鬼滅」です。10月16日に全国公開されたのですが、日本映画の歴史を書き換える大大大大ヒットとなっていて、公開1カ月で興行収入が200億円を超えるという、すさまじい状況になってます。今年の流行語にもなった「鬼滅の刃」、関連商品も定番のフィギュアから食品、文房具、玩具……もう、なんでもアリで、完全に社会現象化してます。「えっ?鬼滅を知らないの?」などと言い放たれる「キメハラ(「鬼滅の刃」知らねーのかよハラスメント)」なんちゅう言葉まで登場して、もう、なにがなんだか(笑)

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Spoiler Alert!

そんな「劇場版・無限列車編」ですが、あっしもやっとこさ、観てきました。最初のころの入場者にはマンガ冊子を配っていたようなのですが、生憎と、あっという間に品切れになり、パンフレットも「お一人様1部まで」などと貼り紙もしてありました。が、↓パンフレットはとりあえず確保(笑)
ほいでもって、「大入り御礼」ということで、最初のプレゼントとは別のプレゼントも配ってました。↓がそうなんですが、これまた週替わりだかで配るそうで、これ欲しさにまた映画館に通う、ってな現象も起きているのだとか。それにしても、映画館で、こないな「大入り」グッズをもらうのは、アタクシにとっては「シン・ゴジラ」以来ですね

実際「シン・ゴジラ」は実におもしろかった。あれはホント、映画館に3回行ったかな~。最初は「うへっ!これはやっちまったかなー」と思ってましたが、見終わった後から、まさにジワジワっと来るモノが半端なく、その話・ストーリーの面白さと、無数に張り巡らされた「伏線」と、ほんのワンカットに「ええええっ??」ってな役者さんが登場したりしている憎いばかりのエンターテイメントぶりに、それを楽しむためにも、マジで大画面を求めて映画館へ通ってしまいましたね~~、って「シン・ゴジラ」の話はおいといて(笑)
今回はとりあえずこの「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」についてのお話です。あくまでも映画の話です。なにやら社会現象化している「鬼滅の刃」については、また別の機会にでも書くとして……

改めて……今回のこの「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は、ざらっと言うと、「人食い鬼」が出没しているという夜行列車を舞台に、主人公たちが「鬼退治」をする……ってな話です。「無限列車」ってのは、その夜行列車の名前でして……って、それにしても、アレはいわゆる「夜行列車」なんですかね?

まあ、「鬼は陽の光に当たると死ぬ」という設定もコレ有りなので、とにかく、日が暮れてからどこかに向かう列車が物語の舞台になります

一方、「鬼滅」がわかる人に対しては……

那田蜘蛛山の戦いで傷つき、また、鬼を一緒に連れているということで柱合会議の場で一度は断罪されかかった主人公の竈門炭治郎(かまど・たんじろう)でしたが、鬼殺隊当主・産屋敷耀哉(うぶやしき・かがや)の了承も得て、晴れて鬼にされた妹の禰豆子(ねずこ)と共に鬼殺隊公認の存在となります。そして、炭治郎は、同じく那田蜘蛛山の戦いで重傷を負った同僚の鬼殺隊隊士・我妻善逸(あがつま・ぜんいつ)、嘴平伊之助(はじびら・いのすけ)と蝶屋敷での治療と機能回復訓練を受け復活。新しい任務に就くことになりました。映画はここからスタートします
新しい任務は、鬼殺隊の柱の1人である炎柱(えんばしら)の煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅろう)と一緒に、無数の行方不明者が出ており、そこにはおそらく鬼がいると思われる「無限列車」に乗り込み、原因を解明し、鬼を退治する、というもの。かくして、炭治郎は妹の禰豆子と、善逸、伊之助の4人で夜行列車のSL「無限列車」に乗り込みます

そして、一度は、杏寿郎ともども、「無限列車」を根城とする十二鬼月・下弦の壱である魘夢(えんむ)の術に陥りますが、持ち前の意思の強さと、仲間たちの協力を得て、遂には魘夢を倒します。しかし、勝利の喜びもつかの間、突然現れた十二鬼月・上弦の参・猗窩座(あかざ)との闘いになだれ込んでいきます

猗窩座は上弦の参、その圧倒的な力で杏寿郎と対峙します。闘いの中、己を高め続けることこそが至上であり、そのためには、手足を失ったりもしなければ、死んだりもしない鬼になることこそが「至高の領域に踏み入ることができるための、最良の手段である」として猗窩座は杏寿郎に「鬼になれ」と誘いをかけます。しかし杏寿郎は「老いることも死ぬことも、人間という儚い生き物の美しさだ。老いるからこそ、死ぬからこそ、堪らなく愛おしく尊いのだ」として拒否します。相入れない2人は死闘を続けますが、もとより限界のある人間である杏寿郎は、遂に猗窩座に敗れます……ってな話です

まあ、「鬼滅の刃」そのものを知らない人には、ナンのことやらかわからないかもしれませんが、そこはそれ、それほど難解な話ではないので、「わからないことは多いけれども、我慢してでもちゃんと観ていれば、ほぼほぼ話はわかる」ってな展開です

ネットのニュースなどでは、「号泣した」とか「感動した」といった評が多いですが、あっしはそれほどとは思いませんでした。まあ、これは、原作を読んでいるので、話の展開については既に知っている、というのが最大の理由でしょうね。原作のマンガをアタマの中で勝手にアニメ版に脳内変換していたのか、初めて見るはずの「無限列車編」には、特にビジュアル的には、ナンとも言えない既視感がありましたねぇ

しかしながら、マンガには音声は付いていないので、しゃべる猗窩座は初体験なハズなんですが、これまた全く違和感はなかったですね。映画を見終わって思ったのは、炭治郎たちの次の舞台、吉原編がどんな展開になるのか……もちろん、マンガでは知ってはいるのですがテレビ版で第2シーズンとなるのか、はたまた、またしても劇場版での公開になるのか、それが楽しみではあります。DVDで全部そろえると、相当な額になんだろうなぁ……
さて、今回の「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」へのアタクシの評価は、冒頭に示した通りの☆3つです。これはまあ、アタクシ的には「極めてふつーの作品」という評価です。はっきり言って、別段高くはありません。念のために言っておきますが、アニメ作品としての仕上がりは、すごい上質でしたよ。素晴らしい出来です。「鬼滅の刃」のアニメは、テレビ版でもかなり丁寧に、素晴らしく仕上げられていました。今回の劇場版もその流れを断ち切ること無く、美しく仕上がっています。それは確かで、大いに評価に値するところであります

では、なぜ、評価が「ふつ~~」(当社比)なのか?

それはある意味プリミティブな話で……まあ、「そもそも、これ、映画にする必要性あったのかなぁ……」という話です。もちろん、「映画化しちゃイカン」ってなワケではなく、また、あれだけでっかい映画館のスクリーンでも、テレビ版以上にすばらしく、細部も含めて十分「鑑賞に堪えうる」作品にしあげた制作会社(ufotable)の、その技術力の高さなど、誉めるポイントは、本作品のストーリー以上にいろいろあるにはあるのですが……

別にコレ、テレビでも良くね?

まあ、そないに思った次第でありますよ。繰り返しになりますが、ネット上では「号泣した」だの「感動した」だのの賛辞が飛びまくってますが、アタクシ的にはそれほどの印象はなく、普通に面白かった。そないな作品でした。

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編をご覧になったであろうみなみなさま、みなさんにとってはどんな感じでしたかね?是非とも聞きたいものです、はい

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