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映画「エルヴィス」/Elvis

エルヴィス ☆☆☆☆/☆☆☆☆☆

あのエルビス・プレスリー(1935.1.8~1977.8.16)の伝記映画ですね。「伝奇」かもしれんけど。エルヴィス(オースティン・バトラー)が、とにかく格好いいですね。全然、エルヴィスには似ていないんですけど、どんどんエルヴィスに見えてきますから不思議。いわゆる「演技力」ってヤツですかねぇ、これは?

「キング・オブ・ロックンロール」と言われるエルヴィス……エルヴィス・プレスリーの生き様だけでなく、その音楽性がどこから来ていたのかが良くわかります

Spoiler Alert!

アメリカ・テネシー州メンフィスのトラック運転手の兄ちゃんが、どうやって人類史に残るスーパースターになったのか、この映画では、エルヴィスのマネジャーだったトム・パーカー大佐(トム・ハンクス)の「語り」によって描かれていきます

トム・ハンクスは、エルヴィスをスーパースターに「仕立てていく」敏腕にして身勝手で強欲なマネジャー「パーカー大佐」を、実にいやらしく、不気味に演じていますね。こんなマネジャーと契約した日には、そりゃあもう、尻の毛まで持って行かれる……そんな感じですわ。アメリカは「契約社会」だとはいえ、実に恐ろしい……

極貧な家に生まれ、同じ貧困層の黒人たちと一緒に遊んでいたエルヴィスは、ゴスペルなど黒人音楽を聴いて育ちました。やがて自作のレコードを作り、地元では多少知られる存在にはなったものの、以前、田舎・メンフィスでくすぶっていたエルヴィス。パーカー大佐と出会ったことで、スーパースターへののし上がっていきます

才能があり、素直で、心根も優しく真っ直ぐだが、「あまり賢くはない」パーソナリティーのエルヴィスを、パーカー大佐が「欺し」「言いくるめて」、時には「脅し」「自分の都合のいいように」操縦していく様は、まあ、何とも切ないです。我々は、それが、最終的にどういう結果に至ったかを、「歴史的事実」として知ってるわけですから

エルヴィスは、残念ながら、パーカー大佐に出会わなければスーパースターにはなれなかったでしょうが、これまた、パーカー大佐と、結局は縁を切ることが出来なかったが故に、42歳という、いかにも早すぎる死を迎えたわけです

それにしても
エルヴィスは、この映画を見た限りでは、クスリの過剰摂取からくる心臓発作で死んでますが、そのエルヴィスにとっては女婿にあたる「キング・オブ・ポップ」のマイケル・ジャクソンが、同じようにクスリが原因で死んだことを考えると、アメリカのショービジネスの世界の「闇の深さ」が、脈々と続いてることを示してますねぇ……

クスリの問題はともかくとして……

エルヴィス・プレスリーといえば、アタクシが記憶にあるのは、ド派手な衣装を来たドラム缶のような体形で黒髪、派手なサングラス、何よりも「もみあげの超長いおっさん」w

その彼が、汗をダラダラたらしながら「脂ぎっしゅに歌っている」w、まさに、本作品にもいろいろ登場しますが、エルヴィス・プレスリー史的に言うならば、ラスベガスでのショーのあたりでしょうか

まあ、当時のアタクシは子どもで、よくは知りませんでしたが、「エルヴィス・カムバック」とかと言われていたような気はするので、おそらく「歌手」としてのカムバックを果たした時期なようですね

「キング・オブ・ロックロール」なエルヴィスではありましたが、アタクシが「ロックンロール」を認識したのは、1975年ごろ。当時、既に解散はしていましたが、ビートルズの楽曲を聴いてから……の方が先でした……

70年台半ばには、エルヴィスは、ある意味、「いろんな意味で過去の人」だったように覚えて居ます。70年台半ばには、ビートルズも解散し、しかしながら、日本的にはグループサウンズ全盛期のころ、だったのかなぁ、いずれ、「元祖はエルヴィス」というのも、まさに、実態を伴わない、キーワードの世界だったような気がしますねぇ

日本的には加山雄三サンが、それこそ、シンガーソングライターであるとことろの加山雄三サンが、「若大将シリーズ」という冠付きで、何とも、ミュージカルのような青春映画のようなとにかくワンパターンで能天気な映画を撮りまくっていたのも、実は、尊敬するであろうエルヴィスが、「ブルーハワイ」や「G.I.ブルース」といった、これまた、ミュージカルのような、青春映画のような、何とも言えないワンパターンで、駄作の極みと言われるような映画ばかりを、その実、生涯で31本も世に送り出していたことの「影響」なんでしょうね

つまり、「敬愛するエルヴィスの真似をする」=アイドルである、とw

日本の洋楽が……これは不思議な日本語表現ですが……日本国内で洋楽に関わった、とりわけ80年代以前の連中は、いずれも、見事なまでの、海外の醜悪なコピペであったというのは多くが歴史的事実として証明できる話ですね~

そんなわけで、世界中を虜にした若きエルヴィス……まさに、ギラギラとした、叩き付ける洋風チンピラのような、R&Bで、それでいて、とてつもなく甘いバラードもこなし、一気に聴衆のココロを鷲づかみにする……そんな姿を知ったのは、お隠れになって、何年も何十年も過ぎてからでしたね

いまでは、カラオケでまでお世話になってます。エルヴィスは偉大です、はい

それにしても、最近、この手の「伝記物」の映画が多いですね。クィーンといい、エルトン・ジョンといい。音楽以外でも、テニスのボルグ&マッケンロー、F1レースのジェームス・ハントとニキ・ラウダ……。1960年代、70年代、80年代は既に「歴史」ってことなんですねぇ……


徒然なるまんまみ~あでその日暮らし
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