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親ガチャで子はガチャガチャ/勝手に「人生相談」……【徒然なるマンマミ~ア】

【相談者・中学生・女子】
父と母があまり良い関係ではありません。父が母に話しかけても、母は9割無視します。最も気まずいのは食事の時間で、私は10秒に1度、母の顔を見て機嫌を伺い、父の話に応じなければ、代わって返事をしています。しばらく両親の機嫌取りをしてきましたが、もう疲れました。母に父との関係を聞いても、曖昧に返答するばかりです。両親のことを考えると自然に涙が出てきて、毎晩部屋で泣いている時もありました。友達が少なく、先生ともあまり話さないので、悩みを打ち明ける人がいません。両親ともに優しく、大好きです。もし離婚するならば、お互いが納得する形で別れて欲しいと思います。一方で、2人の関係が崩れてしまうことへの怖さもあります。この悩みの解決には、両親と私で話し合うしかないと思います。勇気をください。
【回答例】
食事の時が一番気まずいって、最悪ですよね。犬だって食事の時にちょっかい出したりイタズラを仕掛けてたりすると、性格がひねくれる、と言います。ましてや人間をや、です。食事がリラックスして楽しく出来ないとなると、それはもう食事ではなく、栄養補給のための苦行です。何をどんなに口にしても、一滴の血にも、一片の肉にもならないかもしれませんね。ホント、やめて欲しいですね

食事とは、「生きるための栄養補給機会」だけではありません。それは、喜びであり、楽しみであり、カラダにおけるすべての感覚をフル稼働してそれを堪能する、まさに「人生そのもの」と言ってもいいでしょう……

なので、ナンとしても、まず、食事の時だけは、そんな緊張感の継続する状態にしないで欲しいですね。楽しくないご飯は、ご飯じゃない。ご飯を食べるごとに、胃潰瘍の原因を作っていては、何のためのご飯かわかりません。とにかく、「ご飯時」の緊張状態は、直ちに解消していただきたい、と両親にリクエストしましょう

さて……では、その次ですが……

3人で話し合うよりは、あなたが父親、母親の双方と個別に話を聴き、それを踏まえたあなたの意見をそれぞれ相手に伝えた上で、父親と母親が、2人でしっかり話し合うよう進めた方がいいような気がしますね

と、いうのは、この問題は、基本的には「夫婦の問題」だからです

その「夫婦の問題」のおかげで、いま、あなたが、どれだけ切ない思いをしているのか、ということを、父親と母親、それぞれと別個に話し、この問題について、父親と母親のそれぞれが、実際はどのように考えていて、これからどうしようとしているのか、あなたがそれを「きちんと知っておくこと」が、何より大事だと思いますね

あなたと父親、母親は「親子」で、血縁関係にあります。これは紛れもない事実です。法律で「親子関係の解消」は出来ても、生物学的に親子関係を解消することは出来ません。どんなに離れて生活しようとも、どんなに社会的な縁を切って生きようとも、「親子関係」は解消しないものなのです

あまり「モノゴトの理由」として引き合いに出すのは好きではないのですが、「血がつながっている」というのは、結構、大事な点なんです

というのは、もしかすると、どんな理不尽なことであっても、体の中のDNAが、なんかしらの「落としどころ」を見いだしてくれるかも知れない、という可能性を全否定は出来ないからなのです。もちろん、「期待しただけ無駄だった」という親子関係は、世の中にいくらでもありますから、DNAに期待する、ってのも、実は「ニセ科学」レベルの話かもしれませんけどね。それでも「血は水より濃い」などともいいますから……ね

しかしながら、父親と母親との関係は、これと異なります

2人は、おそらく、法的には婚姻関係にあり、「夫婦」となってはいますが、法的な権利関係について言うなら、基本的に「他人」です。「夫婦は他人」なんです

基本的な法律を「六法」といいますね。だいたいが茶色い分厚い本で、図書館などではお馴染みの「六法全書」のアレです。「六法」とは、憲法・刑法・民法・商法・刑事訴訟法・民事訴訟法の六つのことです

その「六法」の中に、人間の権利・義務関係をまとめた「民法」というものがあります。この「民法」では、「夫婦は他人」が大前提なんですね。他人なんですから、お互いが寄せ合わない限り、理解も協調もできません

日本国憲法第24条第1項では「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない」となっています。つまり、婚姻=結婚=夫婦生活は、夫婦2人の「合意」で成立しているもので、「相互の協力」が不可欠なんですね

余談ですが……アタクシはこの「両性」については、「当事者2人の性」という解釈で、男と女とは解釈してません。同性婚に反対する理由がないからです
選択的夫婦別姓も大いに賛成です。「選択的」ですよ?姓をどちらか一つにしたい人はすればいい、そうでない人はしなくていい……自民党をはじめとする多くの保守系政党の政治家たちが、なんでこの法案に反対するのか、まったく理解できませんね

……と脱線しましたがw

なので、夫婦の問題で一番大事なのは、本人同士がきちんと話し合い、なんからの「着地点」を見いだし、2人が乗る「船」の進む方向を決めなければならないのです

もちろん、その「船」に乗らされているアナタの意見は大事ですが、ナニゴトでも「結論」を出すのは、夫婦2人なんです

と、いうわけなので、戦術的には、父親と母親を「各個撃破」して、戦略的には「子どものコトもしっかり考えろやっ!」両親両親双方に明確にアピールしていくしかない、と思いますよ

ちなみに、なぜ「3人で話し合わない方がいい」というかと言うと、「3」という数は、だいたいが「2対1」の状況となるため、「政治」が発生し、ともすれば「多数決」となりがちで、主張の対等性が失われやすいからです

父親と母親が、自分の主張を有利にするため、あの手この手でアナタを味方に引き込もうとする……。それって、今回の問題の本質じゃあないですよね?だから「各個撃破」なんです

まずは、お互いの言い分をじっくり聞いてみましょう。判断・行動はそれからです


(※今回も元々の相談は読売新聞からの拝借です)


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