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映画「ミリオンダラー・ベイビー」/Million Dollar Baby
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ミリオンダラー・ベイビー ☆☆/☆☆☆☆☆
別に、すべての映画がハッピーエンドである必要はありませんが……この作品は、ラストがあまりに悲劇的(←当社比)で、見終わった後に、ど~~~~んよりとした気分になってしまいましたね
Spoiler Alert!
2004年のアメリカ映画です。クリント・イーストウッドが監督・共同製作・音楽・主演(フランキー・ダン)を務め、ヒラリー・スワンクが主演女優で、ボクサーを目指すマギー役、モーガン・フリーマンが元ボクサーのエディを演じています。2005年2月の第77回アカデミー賞では7部門でノミネートされ、作品賞・監督賞・主演女優賞・助演男優賞の4部門を獲得したそうです
ストーリーとしては、トレーラーハウスに住む貧しいマギーは、家庭も崩壊状態ですが、プロボクサーで活躍し、逆転人生を狙おうと、ロスにあるフランキーのうらぶれたボクシングジムを訪ねます。フランキーは最初、断りますが、旧友で元ボクサー、いまはジムの雑用係をやっているエディがマギーの才能を見抜き、やがてフランキーもマギーをボクサーとして育てることにします
リングデビューをしたマギーは順調に勝ち進み、やがてはタイトルも獲得しますが、100万ドルという巨額のファイトマネーで、反則上等で、対戦を避けてきたWBA女子ウェルター級チャンピオンの「青い熊」ビリーと戦うことになります
試合はマギー優位で進んだものの、ラウンド終了後にビリーからの反則パンチを喰らったマギーは転倒、椅子にクビを打ち付け骨折し、全身不随となってしまいます……
前半はロッキーばりの「サクセスストーリー」ですが、後半は一気に暗く深刻になります。まあ、勝ち進んでる間でも、マギーは、崩壊状態だった家族に家を買ってあげたりするのですが、家族は揃いもそろってダメ人間ばかり・カネの亡者で、せっかくの「家族だんらん」を夢見るマギーを、モノの見事に守銭奴界に突き落とします。もう、見ているこっちが切ないですわ
マギーは完治の見込みがなく、カネの切れ目で家族からも捨てられ、絶望から、唯一動かせる舌を嚙みきっての自殺を図ります。一命は取り留めたのですが、最後は、フランキーが尊厳死の手伝いをし、フランキーはいずこともなく姿をくらます……
もう、かなりゲンナリとするストーリー展開です。アカデミー賞の4部門に輝いてはいますが、主演女優賞と助演男優賞はともかく作品賞と監督賞については、どういう基準で選ばれたのか、いま一つわかりませんね(←当社比)……などと文句の一つも言いたくなる、というもんです。もちろん、映画が非日常である以上、どんな物語であっても、それは構わないのですが、この作品「ミリオンダラー・ベイビー」は、あまり愉快ではなく……いや、むしろ、全く愉快ではなく……
まあ、そうは言うモノの、そこいらの物語の仕立て具合や、俳優の演技、演出の仕方などが作品の狙いもコレ有りで、嫌と言うほど、観ている側をゲンナリさせてくれる辺りに、実はプロの技の神髄=アカデミー賞受賞の理由、があるのかもしれませんけどね
全体を観ていると、なんじゃ?ホンマか?と言うような細かい突っ込みはいろいろありますが、なんやかんやで、そこいらの矛盾や疑問も吹っ飛ばして、最後の最後まで目を離させないのだから、毎度毎度のモーガン・フリーマンやヒラリー・スワンクの演技の素晴らしさもさることながら、「クリント・イーストウッドってのは、どんだけ才能の人なんだよ?」と感心する次第ですね
徒然なるまんまみ~あでその日暮らし
ふぐりに向いて
ココロにうつりゆくロクでもないことを
底浅く書き綴れば
あやしうヤツこそ
もの欲しグルメ
いにしへ人に曰く
事実は東スポよりも奇なり
人生は糾えるチョコレートボックスの如し、と……
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