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ライオンとシマウマと童磨……【徒然なるまんまみ~あ】

徒然なるまんまみーあでその日暮らし、ふぐりを向こうにココロにうつりゆくロクでもないことを、底浅く書き綴れば、あやしうヤツこそ、もの欲しグルメ。いにしへ人に曰く、事実は東スポよりも奇なり。人生は糾えるチョコレートボックスの如し、と……

▼世の中には「草食男子」あるいは「草食系男子」なる人たちがいるそうで。なんでも「恋愛に積極的でなく、異性や肉欲にも関心の低い男子……」などと定義されるのだとか。もちろんこれは造語で、この言葉が、日本国内で「一般的な言葉」として認識されたのは2006年のことだそうです。この言葉における「草食」という概念は、最初に「肉食」という言葉とそれに伴うイメージがあって、その「逆の状態」ということで生まれたのでしょう。「語源」であろう野生動物の世界には、確かに「草食」獣と「肉食」獣がいる。「血のしたたる肉」ではなく、「草」ばかり食べている=おとなしそう……そんな草食動物からのイメージを発展させた結果が「草食男子」なのでしょうね
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Spoiler Alert!

▼そもそも論ですが……「肉を喰らう」ということは「内向き」では成立しませんね。泣いて馬謖を斬ることは出来ますが、泣いても自分を食べることは出来ないからです。無理やりやれば出来なくもないですが、少なくとも「持続可能な行為」ではないので、SDGsってワケにはいきません。そう考えると「肉食」は「常に外向き」ってわけです。生きるためのエネルギーをそんな外向きに使うことでありますから、恋愛に限らず、「肉欲」に対し熱心な男子・女子は、だいたいにおいて積極的です。「肉欲」を嗜む男子・女子、すなわち「肉食男子」とか「肉食系男子」、あるいは「肉食女子」とか「肉食系女子」は、外交的や社交的で、コトにおいてもポジティブでしょうね
▼性的欲望は、結構古い時代から「肉欲」なども言われてきました。この表現は不思議と、あまり洋の東西を問わず同じような感じですね。文学史的にみても、結構、古くから使われてます。歴史のあるキーワードですな。しかしながら「肉欲」とはつまるところ本来、「種の保存」を目的とした性行為なわけですから、数多の生物にとっては本能そのものですね。ただ、人間の場合は「種の保存」のためだけじゃなく、純粋に「快楽のため」にも出来るというのがミソでしょうな。「気持ちいいこと」は、大体の人間は大好きですから。なので、例え草食男子と呼ばれようとも、その根底には、脈々と「肉欲」への渇望が流れていそうなもんなんですけどね
▼ところが現実は、まったく違うようですね。「草食男子」と呼ばれる人たちは、現実世界において、肉欲はもちろん恋愛についても、極めて消極的であり、それ故「草食」などを言われているわけです。彼ら「草食」が恋愛に積極的でないことの理由・動機として、彼らは「傷つけ、傷つけられる関係になりたくないからだ」などとする説もあるようですね。この説を唱える人……ってどなたかは知りませんが、いずれ、この論者にとって恋愛とは「傷つけ、傷つけられること」が必須の行為らしいですわ。何はともあれ相手を傷つけているかもしれない、という認識に立てるというのは素晴らしいですなぁ。人はともすれば「傷つけられた」と自分の被害ばかりを強調する生き物ですから
▼「愛って よく わからないけど 傷 つく 感じが素敵~」などと薬師丸ひろ子はその昔歌ったけれども……そもそも人間関係というのは基本的にすべて「互いの迷惑の上に」成り立っているものだと思いますよ。人間関係って、とかく面倒なんです。自分ではない誰かを理解しようとするわけですから。なので「傷つけ、傷つけられる関係」とは、別に異性間の話に限って発生しているわけではないですよね。この理屈で言うと、「恋愛で傷つくのが嫌だ」とする草食男子諸氏は、実は恋愛関係などではなくて人間関係そのものが「面倒」なのでは?とも思えてきますね。別段、恋愛に「積極的ではない」のではなくて、誰かと関わり合うこと自体に積極性がないのではないかと思います
▼それにしても、草食=無害のようなイメージは、一体だれが作ったんでしょうね?まあ確かに「一つ檻の中でしばらく一緒に過ごせ」とでも言われたとしたのなら、ライオンよりはシマウマの方が仲良く出来そうではありますが……。そもそも、現実の野生動物の世界においては、草食動物は常時弱者をいうわけではありませんね。ライオンとシマウマが出くわせば、シマウマが毎回、必ず捕食されているわけではない。シマウマだって逆襲します。のんびりしているように見えるキリンが、ライオンの頭を蹴り抜き、襲撃者を返り討ちにする、ってのも、現実社会では結構あるんです。人間界はともかく、世の中には「やられっ放し」というのは、意外と少ないもんなんですよ
▼まあ、そんなこんなで言うなら、アタクシは「肉食系」ですね。狩人・ハンター・漁師といえばそうかもしれません。漁師だとして「遠洋漁業」か「定置網」か、と問われれば、間違いなく「定置網」だとは思います。遠くまで追いかけて行くというよりは、網を張って、じっと待つ。果たして若い時からそうだったかな?と考えてみると、「遠洋」かけてた時期もあったような、なかったような(笑)定置網ってのは、海底に網を張り巡らせばいい、ってものでもないようですよ。なんでも、魚の習性や潮の流れをよく読み切ったうえで網を張る場所から、網の形までが決まるんだとか。「その駆け引きが面白い」と北の方のとある漁協の組合長は話してましたっけねぇ
▼恋愛……というか、肉欲か、好きな相手の異性のカラダに触りたいとか、抱きしめたいとか、欲しくなるとかいった衝動というのは、アタクシは、一種のカニバリズムみたいなものじゃないかな?と思う時があります。相手を欲するのは、その体を物理的に、あるいは精神的に「支配したい」のではなく、一緒になることで取り込みたい(……って「鬼滅の刃」の十二鬼月・上弦の弐、童磨みたいですが……爆)。自分にはないもの、優れているもの、魅力的なもの……それを、相手と「一つになる」行為を通じこちらにも取り入れる……まあ、実際、DNA的にも混ざり合うのですが、恋愛とか肉欲とは、まさにそういう意味であり、相手へのリスペクトがなければ成り立たず、これはまさにカニバリズムではなかろうか?そないに妄想するわけであります

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