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映画「のぼうの城」

のぼうの城 ☆☆☆/☆☆☆☆☆

2012年の日本映画です。原作は和田竜で、主演は野村萬斎ですね。史実をベースにした映画です

時は戦国時代末期、そう、豊臣秀吉が天下を統一しようとしていた、そんな時期です。秀吉は関東の雄であった北条氏を屈服させようと、その居城である小田原城を攻略しようとしてました。一方の北条氏はその支配下にあった関東各地の武将に小田原への集結を命令し、小田原籠城で対抗しようとします……

まあ、そもそも、この「籠城」って作戦は、外からの援軍がなければ、単なる「根比べ」戦法なので、余程、城内に蓄えがあり、包囲している敵と戦いつつ、消耗を心配することなく数年は戦えるような状況でないと、どうにもならないモンなんですがね……

ま、それはさておいて

そんな北条攻め・関東平定の一環として、秀吉は子飼いである武将・石田三成に手柄を立てさせようと、「武州・忍城を攻め落とせ」と命令します。ご存じのように石田三成はどちらかといえば文官で戦下手。秀吉にしてみれば、それまでの「調略」で北条麾下の武将をことごとく寝返らせており、大局的には勝敗は決しているようなものなので、「ちょっちょっと闘って武功を上げてこい」ぐらいのノリだったのでしょう

で、この武州・忍城とは、室町時代中期からこの地を治めている地元の豪族・成田氏が築城した城です。場所は、現在の埼玉県行田市本丸という番地になります。

北に利根川、南に荒川が流れており、この川と周辺の湿地帯をうまく利用した天然の要害でした。この秀吉の小田原攻め以前にも幾度となく城攻めに遭いましたが、ことごとくこれを除け、戦国時代の関東七名城にも数えられた城だそうです。

へ~~。って、残りの六つはどこ?

当然、気になりますますよねぇ……。wikiで調べました(笑)
川越城(河越城とも)=埼玉県川越市、忍城=同県行田市、前橋城(厩橋城とも)=群馬県前橋市、金山城=同県太田市、唐沢山城=栃木県佐野市、宇都宮城=同宇都宮市、多気城=茨城県つくば市(あるいは、太田城=同県常陸太田市)、だそうです。まあ、まさに誰が言ったか知らないが……の世界ですね。少なくとも、いずれの城も、大河ドラマに出てくるような合戦があったとは聞いたことないし……あ、宇都宮城は、戊辰戦争で出てきたか。まあ、それはさておき……

本編はおそらく、その忍城の最後の闘いであろう物語です。というのも、秀吉の天下統一後は関東では城を取り合うような戦はなかったので。秀吉の天下統一から家康の江戸幕府成立と、この闘い以降は、関東は徳川氏の支配に入るので、合戦のための「城」としての役割があったのは、北条氏支配の時代までだった、と思うからですね

さて、この忍城の当時の当主は成田氏一門の成田氏長(西村雅彦)でした。しかし、氏長は成田氏当主として小田原城に出仕。城には氏長の従兄弟である成田泰季(平泉成)と息子の長親(野村萬斎)が詰めていました。

本編の主人公・長親は農作業が好きな変わった人物で、農民の手伝いをしたがるのですが、何をやらせても不器用なので、領民からは親しみを込め「でくのぼう」が高じた「のぼう様」と呼ばれてました

そんなこんなで、三成の武功のために忍城攻めが行われることなりました

当主である氏長が、実は既に、豊臣方に内通していたこともあり、居残る成田勢も、当初はあっさり降伏を選択するはずでした

ところが、石田勢(秀吉軍)からの軍使としてきた長束正家(平岳大)がナンとも傲慢で無礼千万なヤツで、これに腹を立てた長親は開き直り、籠城しての戦(いくさ)を選びます。長束正家には、成田勢を挑発して戦に持ち込もうという意図があったので、長親は、結果的に相手に策略に乗せられたわけです

が、戦いを選んだ以上はやるしかない

石田勢は3万、籠城する成田勢は領民もいれて3千……。泰季の急死により長親は総大将になったものの、元より軍略に優れているわけでも、武術に長けているわけでもなく……ただただみんなに「好かれる性格」だけが取り得……

長親の幼馴染みであり、成田家の家老でもある猛将・正木丹波守利英(まさき・たんばのかみ・としひで=佐藤浩市)から領民の果てまでがこれを支え、緒戦は圧勝で石田勢の撃退に成功します。しかしながら、そういうわけで、外からの援軍があってこその「籠城」です。
石田勢の包囲は揺るぎなく、今度は、その兵力と財力に物を言わせて城の周りに堤を築き「水攻め」を開始する……

本来武闘派ではない長親が戦を選択したのは、例え圧倒的戦力差であっても、譲れないプライドがある、ということですね。本編では、野村萬斎演ずる長親が「いやなものはいやなんじゃ」と叫ぶシーンがあります。まさに、男たるもの、そのプライドのためには、負けるとわかっている喧嘩であっても、立ち上がらなきゃならん時がある。「絶対に負けられない戦いがある」……ってサッカーの日本代表か?……まぁ、いずれ、そんな感じでしょうか?

人間の面倒臭い部分は、ある意味コレですね

尊厳というか、アイデンティティーというか。「損得」ではない価値基準とでも申しましょうか、まさに、「一寸の虫にも五分の魂有り」ってヤツです。こういうのを「戦う動機」にされると、その戦いは厄介です

アメリカとイスラムの戦いにも似ているかもしれませんね

問われているがコトの「損得」や「理屈」ではない。合理的じゃない、と言ってもいいかもしれません。ココロの問題、とでも申しましょうか。これは厄介です

しかも、取られた作戦が「籠城」です

繰り返しになりますが、そもそも「籠城」なんて、外から援軍が来ない限りは、自滅を前提にした「我慢大会」です。援軍が来ないなら、あるいは、包囲をしている敵軍の一角でも崩し脱出できるような味方が来ないのなら、「籠城」とは、只単に、きょうの敗戦を数日、あるいは数カ月先に延ばすだけの、自滅戦法でしかないからです。自滅前提な戦法ですから、自殺志願者の集まりみたいなものですね、考えようによっては。そして、とかく、「死ぬ気」「死んだ気」になったヤツを相手にするのは大変です。まさに窮鼠です

そしてまあ、往々にして窮鼠はネコを嚙みます。今回の石田勢もしっかりと嚙まれ、結局は忍城を落とすことは出来ませんでした。しかし結局、この忍城の戦いは、秀吉の天下統一の前では「一局地戦」に過ぎず、大元である小田原城が落ちたことで、忍城はその抵抗の意味を無くし、結果、開城を余儀なくされます

果たしてこの戦いの勝者は、石田三成だったのか、それとも「のぼう様」こと成田長親だったのか……いずれ、当主であった「のぼう様」が「いやなものはいやなんじゃ」と降伏を拒否し戦いを選び、その溜飲を下げるために、結果、多くの部下や領民が死にました。果たしてそれが「のぼう様」にとってはベストの選択だったのか。わかりませんね

いずれ、人は「論理的整合性」の中だけで生きてるわけじゃない、ってことですね、はい

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