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「おいしい山形県」を体感せよ

店主(←つまりワタクシです)が現在住んでいる「山形県」といえば、少し前……そう、江戸末期から明治、それ以降の近代化していった日本(……「少し前」じゃなくて、「かなり前」?まあ、そこいらの感覚はどんまいってことで)、そこいらを系統的に体感出来る県ではなかろうか?と個人的には思っています。
なにせ、「おしん」のふるさとだし(爆)
街には、江戸期~明治~大正~昭和初期を彷彿させる建物が数多く残り、ひとたび里まで足を伸ばせば、高速道路や送電線の鉄塔など、若干興ざめなものも見えますが、これまた、おそらく江戸時代と大して変わらないであろう田園風景が広がっています。時代劇のロケがすぐ出来そうです
 
そういうわけで、「山形県」とは、まさに、日本の「ザ・田舎」ではないでしょうか?(←別に、悪い意味で言ってんじゃないから、誤解のないように……笑)
 
そんな山形県なんで、総じて食べ物は美味しいです。素材の良さもさることながら、それらを使った郷土料理も、ここに暮らしてきた人たちの知恵や工夫が生かされています。「だし」だの「芋煮」だの「笹巻き」だの……、もちろん、似たようなものは東北各地、あるいは全国にあるんでしょうけどね
 
で、今回はサクランボについて、です
 
サクランボって、余り嫌いな人はいないんじゃないかな?アメリカンチェリーじゃあないですよ。サクランボです(笑)佐藤錦、紅秀峰です。旬(6月中下旬~7月上旬)は過ぎてしまいましたが、サクランボは山形代表する産品でしょう
今年、サクランボの収穫の手伝いに行ってきました!
 
「収穫の手伝い」ですよ。「サクランボ狩り」じゃなくて、ガチで「収穫」です。アタクシが採ったサクランボが「商品」として出荷されます(笑)責任重大ですね
 
場所は佐藤錦発祥の地・山形県東根市、とある農家さんの果樹園です。こちらのサクランボは樹の数も30本ぐらいなので、「全然、規模は小さいよぉ~」だそうです。それでも、サクランボの収穫の時期は2週間ぐらい短期間なため、収穫の作業は集中し、1人や2人ではまったく手が回らない状態になる。しかしながら、地区全体でサクランボをやっている家は多いので、近所から人手を借りる事も出来ず……
 
実際問題、一大産地である山形県では、このサクランボの収穫時期を迎えると、サクランボ農家はどこもかしこも深刻な人手不足に陥るそうで、求人広告を出し、日当を払って臨時に人を雇ったり、遠くの親戚まで頼ったり、さらには、「泊まり込んで、収穫手伝って……」などという旅行ツアーが多数主催されるほどです
 
アタクシの場合は、この「遠くの親戚」に「近所から人手を借りる」が加わったようなものでした。アタクシと同じ酒田市内に住む農家さんの「きょうだい」さんが、毎年この時期になると「元締」となり、友人たち=アタクシもその1人ですが=を集め、「サクランボ収穫支援庄内隊」を編成。連日のように片道約100kmの道のりを往復したのですわ
サクランボの収穫は日の出直前ぐらいから午前10時ぐらいまではベストなそうで、余り気温が上がると、実が柔らかくなってしまって、傷みやすくなるのだとか。まあ、だったら、日が暮れて夜中に作業すればいいじゃないか?という話もありますが……
 
暗いとサクランボが見えないっ!
 
ましてや、夜中にゴソゴソやっては、果樹泥棒のようでもあります。ので、日の出直前から作業をしてるわけです。また、我々「収穫支援庄内隊」は、基本、収穫=木からサクランボをもぐ=だけで、その後の箱詰め、梱包、宛名貼り……といった発送作業には、原則、関わりません。それは、農家さんが午後~夕方~夜にかけてしてます。
 
いやいや、これは大変な作業量ですよ、姉さん(笑)
 
農家さんも大変ですが、我々、「収穫支援庄内隊」も大変だったんですよ(爆)なんせ、酒田を出発するのは朝2時半ですからね(爆)しかしながら、早い時には、午前7時過ぎで作業を終えて、朝9時前には酒田に戻ってくる……というショートバージョンも「あり」で、「100km先の街でサクランボを収穫した後、そのまま仕事に行く」という離れ業もありました。季節限定とはいえ、すげーことやってんなー(笑)
 
まあ、そんなわけで、いろいろ面白かったですよ。何が特にすごかったといえば、収穫する時にはデフォルトで……
 
「まず、食べてみて!木だけじゃなく、枝によっても味が違うからっ!」
 
おそらく、これまでの一生分の佐藤錦を、1回の収穫支援でいただきましたね(爆)食べた、食べた!ずいぶんとサクランボにも詳しくなりましたよ~。なんともまあ、ホントに「おいしい仕事」でした。朝はやたら早かったけど(笑)
 
ちなみにこの「収穫支援庄内隊」の報酬は、現物(労働2hで約1キロ)+食事でした(爆)
 
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